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2013年10月17日 (木)

詩とメルヘン

「アンパンマン」で有名な、絵本、童話作家のやなせたかしさんが亡くなったことが、大きく報道されましたね。
やなせさんといえば「アンパンマン」というイメージが強いですが、私にとってはなんといっても「詩とメルヘン」です。

かつてやなせさんが責任編集されていた「詩とメルヘン」という月刊誌に、よく投稿をしていました。
物語を書き始めたばかりの頃は、大人向けのショートファンタジーをよく書いていて、そういう作品を投稿できるのは、この「詩とメルヘン」くらいでした。
送った作品がテーマファンタジーの佳作になり、名前と作品名が掲載された時の嬉しかったこと!
メルヘンは結局、入選することはありませんでしたが、時々予選通過者として載るだけでも、大きな励みになりました。

詩は一度だけ入選して、プロのイラストレーターの絵がついて掲載されたことがあります。
このブログでも以前紹介した「かなぶんの握手」という詩でした。
入選通知を受け取った時の嬉しさも、今でも覚えています。
雑誌の終わりの方のページには、掲載者からのお便りを紹介するコーナーがありました。
今では考えられられないことかもしれませんが、当時(私の詩が掲載されたのは’97年でした)はまだ、コメントの最後に自分の住所を載せる人も案外いて、私もそうしました。
おかげで、何人からもお便りをいただいたのですが、その中に、私の「かわうそ洗濯店」という童話が大分のラジオ局の童話コンクールで優秀賞をもらっていたことを、知らせてくれる人がいました。
その方は、大賞受賞者で、私の名前を覚えていて知らせてくださったのです。
入賞作品集も送ってくだいました。(この方とは、今も年賀状のやり取りが続いています)
私は大分からはすでに引っ越していたので、受賞を知らないまま、2年近くが経っていました。

その頃は、童話を1年以上書いていませんでした。
公募に何度挑戦しても落選ばかりの日々に、すっかり筆が止まっていたのです。
でも、知らぬ間に童話が賞をもらっていたことを知り、単純な私は途端にまたやる気が復活!
童話創作を再開して、最初に書いた童話が「うさぎのラジオ」でした。
これが賞をもらい、それをまた励みにして、今も書き続けている次第です。

そう考えると、「詩とメルヘン」があったおかげで、今の創作活動があるともいえます。
先日も書きましたが、詩はなかなか投稿する場も少なく、「詩とメルヘン」は、同人誌に入っていなかった私には、貴重な力試しの場でもありました。
しばらく休刊したあと、数年前から、再びやなせさんが責任編集で「詩とファンタジー」が創刊されていましたが、今後はどうなっていくのでしょうか。
淋しい思いをされている方は、多いことと思います。

「詩とメルヘン」からは、多くのイラストレーターもデビューしています。
多くの書き手、描き手に、どれほどの励みとチャンスを与え続けてくださったことでしょう。
やなせさんの揺るぎない反戦の想い、正義への考え方にも共感します。
「やなせ先生こそが、アンパンマンそのものでした」という女優の戸田恵子さんの言葉には、うなずくばかりです。

ご冥福をお祈りいたします。

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コメント

はじめまして。
ときおり、拝見しております。
アンパンマンも、『詩とメルヘン』もとても好きです。
『詩とメルヘン』はやなせさんの色が濃く、やなせワールドになじめるかどうかでちがってきてしまいますが、それでもなお貴重な世界ではあったなとおもっています。
お便りありましたね。一度お手紙し、お返事いただいたことがあります。
ご迷惑かなと、それでやめにしましたが、やりとりをつづけても良かったのかなといまさらながらにおもっています。
やなせさんののこしたものは、おおきいですね。

投稿: ゆりね | 2013年10月30日 (水) 18時04分

>ゆりねさん
はじめまして。
コメントありがとうございますribbon
ゆりねさんも『詩とメルヘン』、愛読されていたとか!
「アンパンマン」も含め、やなせワールドに思い出がある人は、きっとたくさんいることでしょう。
作品とともに、やなせさんの想いや願いも多くの人の心に残っていきますね。
素敵なことだなあと改めて思いますshine

投稿: りとるこっとん | 2013年10月30日 (水) 23時58分

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