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2013年9月22日 (日)

“居てよしッ!”

「居てよしッ!」
これは、今から10年前に放送された連続ドラマ『すいか』の中での、登場人物の台詞です。
(女性にも)「色々、居ていいんです」、と言う大学教授の夏子に、「私みたいな者も、居ていいんでしょうか?」と、34歳独身信金OL、人生に煮詰まった主人公基子が問いかけます。
すると夏子は、基子をジッと見たあと、「居てよしッ!」とひと言答えるのです。

東京、三軒茶屋にある賄い付の下宿に住む、仕事も年齢もバラバラの女性たちの、ひと夏の日々を描いた、この『すいか』というドラマが、とても好きでした。
DVDも購入して、今も、時々観ています。

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気持ちが疲れてきたら、むしょうに観たくなる。
私にとっては、そんな貴重なドラマですshine

先日、このドラマのシナリオが文庫本になっているのを知り、購入しました。
シナリオを読むのは初めてで、どうなのかなあ…と思いつつ、手に取りましたが、読んでいるとドラマのワンシーンが浮かんできて、ページをめくる手が止まらなくなりましたbook
それにしても、改めて、ドラマの配役が絶妙だったことを感じます。
読みながら、俳優さんたちの声が、姿が、ずっと浮かんでいました。

ちなみに、34歳にして初めて親元を離れてハピネス三茶で生活を始める主人公、早川基子役は私の好きな女優、小林聡美さん。
ハピネス三茶の住人、大学教授の夏子役は浅丘ルリ子さん、同じく住人の漫画家にともさかりえさん、大家は市川実日子さん。
そうして、三億円を横領して逃げ続ける、基子の職場の元同期OLが小泉今日子さん。
他にも、もたいまさこさん、白石加代子さん、高橋克実さんなど実力派ぞろいでした。

このドラマ、あちらこちらに心に残る台詞がちりばめられています。
前述の「居てよしッ!」は、中でも特に印象的でした。
人間だれしも、だれかから(自分自身からも)、「居てよしッ!」と力強く肯定されたいと、思っているのではないのでしょうか。
不器用でも、失敗しながらでも、はたからどう見られようとも、とにかく自分なりに精一杯生きている…、それでよし、と思えてくる作品です。

文庫本2の方には、10年後のハピネス三茶のお話もオマケとしてついています。
こんどは、基子が「教授――いてよし、です」と夏子へ言います。
これもまた、良いお話です。

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コメント

気持ちが元気になるドラマ、良いですね!
個性的な女優さん達も面白そうですeyeshine

投稿: ミー | 2013年10月12日 (土) 12時30分

>ミーさん
特に大学教授の夏子さんの台詞には、印象的なものがたくさんあります。
ミーさんもぜひ、観てみて下さいませtv

投稿: りとるこっとん | 2013年10月12日 (土) 23時16分

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