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2013年4月14日 (日)

『ヒロシマ・ナガサキ 二重被爆』

このところ、ブログの更新を怠っていましたので、もう先月の話になりますが…coldsweats01

「長崎の原爆文学を歩く」という“長崎さるく”に参加し、2010年に亡くなられた二重被爆者、山口彊(つとむ)さんの手記、「生かされている命 広島・長崎『二重被爆者』90歳からの証言」(講談社)にまつわる場所を巡ってきました。

Photo

up 山口さんが二度目の被爆をした、三菱長崎造船所を見下ろせる場所へ向かうship

二重被爆者というのは、広島、長崎の両方で被爆をした人のことです。
山口さんに関しては、以前、イギリスのテレビ局BBCの司会者が、「世界一運が悪い男」という表現で紹介したということがニュースになりましたので、ご記憶の方もいらっしゃるかと思います。

山口さんは仕事で訪れていた広島市内で被爆。顔面や半身に火傷を負い、逃げ戻った長崎で再び被爆するという、壮絶な体験をされました。
『まるであれに追いかけられているみたいだな……』
再びの被爆後、命からがら逃げた岩山で、立ち上るきのこ雲を仰ぎ見て、つぶやかれた言葉です。
今回は、長崎で山口さんが被爆された三菱長崎造船所付近を、ガイドさんの説明を聞きながら歩きましたshoe
市内に住んでいても、行ったことのない場所ばかりでしたので、とても貴重な体験となりました。

Photo_2

up 見辛いですが、山口さんの被爆者手帳の写真。広島、長崎両方で被爆されたことが記載されています。

本の各章のはじめには、山口さんが詠まれた短歌も収録されています。
なかから特に印象的なものをひとつ。
「大広島炎え轟きし朝明けて川流れ来る人間筏(いかだ)」

被爆体験だけでなく、前半には、戦中の息苦しい銃後社会のことも書かれています。
読むほどに、強い信念を持たれた、聡明な方だったのだなと、畏敬の念を抱きました。

現在は下記書名に改題され、文庫本としても入手できます。

ヒロシマ・ナガサキ 二重被爆 (朝日文庫) ヒロシマ・ナガサキ 二重被爆 (朝日文庫)
山口 彊

朝日新聞出版 2009-07-07
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コメント

「世界一運が悪い男」と紹介されること自体、怒りを覚えます。

この表現(言葉)を使う感覚が信じられません。でも他人事となるとこういう表現になるのでしょう。言葉の怖さを改めて感じますし、公に使う言葉は特に気をつけてほしいと思います。
長崎市は抗議文を出したと思うのですが、日本の国としてはどうだったのでしょうか???

投稿: のら | 2013年4月16日 (火) 13時56分

>のらさん
在英日本大使館は抗議の文書を送っています。
日本政府も不快感は表明したような…。
無神経な発言は、「無知」から来ていることも多いので、まず知ってもらうことが一番大切だと思います。
山口さんの映画も作られているので、国内外の、多くの人に観てもらいたいものですねmovie

投稿: りとるこっとん | 2013年4月16日 (火) 21時37分

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