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2010年10月13日 (水)

「かなぶんの握手」

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「かなぶんの握手」

ビルの谷間で
ひっくり返っていた
かなぶんに
指を近づけたら
思いがけず強く
体中で
しがみついてきた

広い海で
一本のワラを見つけたように
ぎゅうっと
私の指を
抱きしめた

何のためらいも無く
何のかけひきも無く
私の心を
握りしめてきた

照りつける日差しの下
人とコンクリートの渦の中で
ひとり
溺れかけていた

金緑色のかなぶんの
握手に救われたのは
ほんとうは
私の方

                  詩集『森のたまご』より

Photo_3

先日、マンションの廊下で、カナブンを見つけました。
拾い上げると、しっかりと私の指にしがみついて来ました。
その感触に、かつて書いた詩を思い出した次第confident

女性は虫が苦手な人が多いですが、私は一部を除いて全く平気scissors
むしろ好きな方かもしれません。
特に、子供のころからなじみ深い虫は、懐かしさも重なって、出会うと嬉しくなるほどですnote
カナブンもそんな虫の一匹で、夏の夜によく部屋に飛び込んで来ていたのを捕まえて、飼ったりしていました。
だから今でも見かけると(カナブンはよく歩道でひっくり返ったりしているのです)、迷わず指を伸ばしてつかまらせ、近くの木に放してやります。
以前、バスの中にいるのを見つけ、捕まえて一緒に降り、近くの植え込みに放したこともありました。
バスを降りるまでの間、カナブンは私の手の中でおとなしくしていて、まるで一緒に旅をしているような気がしてきて、楽しかった記憶がありますbus
今回のカナブンは、ヤマボウシの枝につかまらせたら、羽を広げて元気に秋空の中へ飛び出していきましたdiamond

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コメント

家の前が車の多い通りに面していても、いろいろな虫が部屋の中に入ってきます。
カマキリが4階の高さまで飛んできた時はびっくりしましたwobbly
私はあまり虫が好きではありませんが、かなぶんは何度か触れあったことがあり、色も綺麗なので好きです。
確かに指に「ぎゅっheart04」と握りしめられると愛しく思えますconfident
かなぶんと一緒にバスに乗ったことはないですbusが絵本の世界を想像しましたheart

投稿: のら | 2010年10月15日 (金) 23時45分

>のらさん
虫は小さいけれど、身体能力は一番すごいかもしれませんね。
カマキリにとっての4階の高さなんて、人間にすればどれほどの高さでしょうかbuilding
街中でも、いろんな虫が逞しくに生きていますねshine

投稿: りとるこっとん | 2010年10月16日 (土) 07時09分

「かなぶんの握手」は「森のたまご」の中で個人的に一番好きな詩です♪

投稿: もぐら | 2010年10月16日 (土) 22時47分

>もぐらさん
そうだったんですねsign01
生き物好きな、もぐらさんらしいなと思いましたhappy01

投稿: りとるこっとん | 2010年10月16日 (土) 23時08分

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